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マヌカハニーの歴史

2023.01.30 | マヌカハニー

今でこそ世界中でその名が知られるようになったマヌカハニー。
しかし、生産国のニュージーランド以外でその名が知られるようになったのはここ30年ほどです。では、古くからニュージーランドで重宝されてきたマヌカハニーは、どのように世界中に広がっていったのでしょう。

 

マオリ族と薬木「マヌカ」
先住民・マオリ族の約1000年の歴史で養蜂が行われるようになったのは、ヨーロッパ人によって西洋蜜蜂が持ち込まれたわずか180年ほど前とされます。
それ以来、ニュージーランドに自生している薬木「マヌカ」はマオリ族に「癒しの木」「復活の木」と呼ばれ、そのオイルやはちみつは民間療法として傷口の消毒や火傷の治療、胃腸の不調時などに重宝されてきました。
現在でも良質なマヌカハニーが採れる森は、その80%をマオリ族が所有しているといわれています。

 

マヌカハニー最大の発見
マヌカハニーが世界中に知られるようになった最初のきかっけは、マヌカハニー研究の第一人者、ピーター・モラン博士が1980年代に「マヌカハニーには非常に優れた抗菌・殺菌作用があり、ピロリ菌やO−157などの細菌に対して抗力がある」と発表したことでした。これにより、マヌカハニーはニュージーランドから世界中に輸出されるようになり、またマヌカハニー研究も各国で一層活発になっていきます。
その後2008年には、ドレスデン大学(ドイツ)の研究者トーマス・ヘンレ博士により、マヌカハニーの抗菌活性成分が「メチルグリオキサール」であることが発見されました。
近年では、元来マヌカの花蜜に含まれる物質に、蜜蜂の巣の中で蜂蜜が作られていく過程でアミノ酸やタンパク質と反応して、メチルグリオキサールが次第に醸成されていくことも解明されています。

 

日本でのマヌカハニー
1990年代後半、まだまだ知名度は低いものの日本でも少しずつ見られるようになったマヌカハニー。ハニーマークスのオーナーは、当時働いていたニュージーランドからの輸入品を扱うショップで、マヌカハニーを購入したお客様からたびたびその効果や体調の変化を聞くようになったと振り返ります。
口コミで広がり「知る人ぞ知る」という存在だったマヌカハニーは、1998年頃に健康・からだ・食を中心とした生活情報番組で詳しく取り上げられたことで、一気に日本中にスーパーフードとして認知されるようになりました。
今でこそ、美容や健康に関心の高い方々を中心に生活の一部になっている「マヌカハニー」ですが、日本でのライフシーンに登場してまだ20年ほどなのです。

 

世界各国で進むマヌカ研究
日本でもそのパワーが注目され、学術機関や民間企業でマヌカハニーの研究が進んでいます。
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科は、2014年にインフルエンザウイルスに対するマヌカハニーの抗ウイルス作用に関する研究成果を発表しました。また、2021年には神戸学院大学大学院薬学研究科が民間企業との共同研究で、免疫細胞活性効果を検証し高い活性効果があることを報告しています。
その他にも、マヌカハニーは世界中の研究機関で消化器系疾患や耳鼻咽喉系感染症、皮膚疾患・スキンケアなど幅広い研究と発表が続けられ、次々とそのパワーが明らかにされている稀有な食品です。

 

新しい研究成果の発表に世界中が注目し、楽しみにされているスーパーフード「マヌカハニー」。
発見からわずか数十年であっという間に注目を集め、ニュージーランド政府が厳格なルールを定めるほど世界中で流通量が増えたことこそが、マヌカハニーが特別なはちみつであることを物語っています。

 

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